IoTセンサー「ウェビオ」は、置くだけでセンサーデーターをクラウドに送信できるセンサー端末です。

ウェビオセンサーは次のような特徴があります。

  • 置くだけですぐにセンサーデーターが測定され、クラウドに送信される
  • 初期費用なしの月額料金制で安価に始められる
  • 電池駆動でどこにでも設置しやすい

ウェビオセンサーには通信方式により、LPWA(Low Power Wide Area)通信のSigfoxタイプとBLE(Bluetooth Low Energy)タイプの二つのタイプがあります(2017年12月時点)。

今回、BLEタイプのセンサーをお借りできたので、温度・湿度・気圧センサーのデーターをAmbientに送ってグラフ化してみました。

ウェビオのセットアップ

事前にウェビオのコンソールにGoogleアカウントでユーザー登録しておくと、アカウント情報などを初期設定したセンサー端末が送られてきます。BLEタイプの端末の場合はBLEゲートウェイとACアダプターも一緒に送られてきました。

冒頭の写真は左手前のオレンジ色の四角がついている箱が温度・湿度・気圧センサーで、大きさは5cm x 5cm x 2.5cmほどです。左奥の白い四角がついている箱は振動センサーで、右側の黒い箱はBLEゲートウェイです。

BLEゲートウェイのACアダプターをコンセントにつなぐと、約1分ほどでゲートウェイのLEDが緑から赤に変わり、通信が始まると緑が点滅した状態になります。

これでセットアップ完了。つまり、ゲートウェイに電源をつなぐだけで使い始められます。Sigfoxタイプなら何もする必要がないのだと思います。

ウェビオコンソールにログインして、センサータブを選択すると、お借りした温度・湿度・気圧センサーと振動センサーが表示されています。

各センサー行の右の表のようなアイコンをクリックすると、センサーデーターをリスト形式で見ることができます。ここまで電源を繋いでから3分も経っていません。本当に「置くだけで、つながる、IoTセンサー」です。温度・湿度・気圧センサーの場合は1分毎に温度、湿度、気圧が測定され、ウェビオサーバーに送られて、画面が更新されます。

Ambientにデーターを送り、グラフ化する

次にウェビオセンサーのデーターをAmbientに送ってグラフ化してみます。Ambientのアカウント登録は「Ambientを使ってみる」の最初の部分をご覧ください。

Ambientにログインして、「チャネルを作る」をクリックし、ウェビオセンサーからデーターを送るチャネルを作ります。

画面では「チャネル2919」が作られたチャネルです。ウェビオと連携する時に必要となるチャネルIDとライトキーを控えておきます。

次にウェビオコンソールで「データ連携」タブを選択し、「ルール追加」をクリックします。

次にタイプ(データ送信方法)としてHTTP POSTを選択します。

次にセンサーを選択します。ここは複数のセンサーを選択できるのですが、一つだけ選択してください。例では温度(temperature)を選択しました。

次に詳細設定をおこないます。

送信先URLは

http://ambidata.io/api/v2/channels/チャネルID/data

と設定します。チャネルIDの部分に先程作ったAmbientのチャネルのチャネルIDを指定します。

BODYを次のように設定します。温度データー(temperature)をAmbientのd1に送信します。ライトキーはAmbientのチャネルに割り振られたライトキーです。

{
  "writeKey": "ライトキー",
  "d1": "{{value}}"
}

 

「次へ」をクリックして、確認画面で「テスト」をクリックして動作確認をおこない、「設定する」をクリックすると設定は終わりです。

湿度を追加するには、「ルール追加」をクリックして、同じようにルールを設定します。詳細設定では、送信先URLは温度の場合と同じ、BODYは次のようにすると湿度データー(humidity)がAmbientのd2に送られます。

{
  "writeKey": "ライトキー",
  "d2": "{{value}}"
}

温度と湿度の設定が終わると、データ連携画面はこのようになります。この状態ですでにデーターがAmbientに送信されています。

Ambientに戻ってチャネル画面を見ると、このようにウェビオセンサーから送られたデーターをグラフで確認できました。

ウェビオのBLEタイプの温度・湿度・気圧センサーは1分間隔でデーターを送信します。データー連携でデーターを他のサービスに送る時、今の仕様では温度、湿度、気圧がそれぞれ独立したHTTP POSTで送信されます。1種類のデーターで1日に1,440回のデーター送信になります。Ambientは1日に受信できる上限が3,000件なので、2種類までのデーターは一日中受信できるのですが、3種類送ろうとすると16時半過ぎに3,000件の上限に達し、それ以降のデーターが受信できなくなってしまいます。データーは2種類まで送るようにしてください。

まとめ

BLEゲートウェイを電源をつなぐだけですぐにセンサーデーターがクラウドに送られるウェビオセンサーは本当に簡単に使い始められるIoTセンサーです。そのデーターは、少し設定をするだけでAmbientに送って蓄積し、グラフで確認できます。IoTプロジェクトはなるべく早い段階から実際のデーターを測定し、確認しながら検討を進めることが重要です。ウェビオセンサーはそのためのとても有効なツールと実感できました。